歯科医院における歯科衛生士、助手、スタッフなど(ここでは総称してスタッフと呼ばせていただきます)における育成および教育は、開業時での教育サポートと、すでに何年か経営なされている状態から入る教育サポートなのかによって、教育方法と手順は全く変わってきます。
さらにもう一つ踏み込んでお話させていただくと、歯科医師であると共に経営者である方は必ずスタッフ教育や人材育成という問題にぶつかると言ってもおおげさではないと思います。
特に女性を雇用するということは非常に気を使う問題ですし、3人5人と奇数複数になると必ず2:1、3:2、最悪な状態ですと4:1のような関係を作ってしまうことも少なくありません。
さらに、少人数で資格や役割分担で業務を分業されている訳ですから、業務が単調になりモチベーションを保つことが出来ず、与えられず、業務クオリティが下がってしまいがちです。
そして、たくさんの先生からご相談受ける内容として多かったスタッフ教育での問題は、
・きちんとした言葉使い
・人間関係や好き嫌い
・業務面での向上させる方法
・清掃や院内管理、物品、私物の管理
・時間管理、欠勤
などが多いです。
ですが、このように文章にすると見えてきませんか?
一見、スタッフ個人の性格や資質による問題を経営トップが抱えてしまっているように思えますが、実は反対です。
医院全体がこのようなことを許す環境を作っています。スタッフはあなたの経営スタイルの鏡です。
・医師としてふさわしい言葉遣い、服装をしていますか?
・人によって態度を変えてませんか?自分に厳しく人格者を目指してますか?
・業務面を向上させる手法、目標値の設定、戦略を打ち出していますか?
・院内における環境管理の構築、私物の管理体制は万全ですか?
・あなた自身が時間を厳守していますか?徹底していますか?
裏を返せば答えはやっぱりそこにあるものです。
その根本的な改善はスタッフ教育の前にあなたにあります。しかし、それはスタッフ教育としての第一段階としての話です。先生に対しての結果に対する反省をスタッフ教育を行う前にしていただく内容になります。
スタッフ教育を求めるならば、少なからずあなた自身もなんらかの形で変わらなくてはなりません。
自分は何も変わらないのに、周囲だけのレベルを上げようとするのは傲慢です。