歯科医院のスタッフ教育③

1.医院経営における「理念」を持っていますか?

スタッフ教育でお悩みの経営トップの方から多くの相談を受けます。

・就労規則、時間
・面接時における試用期間と雇用問題
・経営トップの意に反する行動を取るスタッフ

などが多いです。
しかし、よくよく話を聞いてみると、経営トップとスタッフとのコミュニケーションがほとんど取れていなかったり、日々のルーチンワークだけの業務に、スタッフ(の多くが女性)のモチベーション管理が出来ていないことが多いですね。

では、どうすれば状況が改善し、思い描くような歯科医院になるのでしょうか?

日々の診療の忙しさに、あるいは少人数ゆえの馴れ合いに、当初掲げた「理念」は影を薄くし、自分の医院がどこへ向かっているのかが、スタッフはおろか自分でさえも忘れてしまってはないでしょうか?
もしくは、スタッフに「理念」の共有への努力を忘れてはないでしょうか?

2.スタッフと自分に明確な「ヴィジョン」を話してますか?

「こんな風な歯科医院を目指すんだ」

「こういう感じの歯科医院になろう、来年にはこうなっていよう」

経営トップは従業員や課員、スタッフには、常に未来を見せなくてはなりません。スタッフは経営トップの望む未来を適えるための最も身近な
運命共同体です。
あなたが望む未来が明確であればあるほど、スタッフは素晴らしい能力を発揮します。

3.「ヴィジョン」を達成するには時間を定めなくてはならない

いくら明確なヴィジョンを持ったとしても、それが絵に描いた餅・・・では意味がありません。
明確なヴィジョンを達成するために、「いつまでに」その状態を達成させるのかが重要です。
そうなると、おのずと、進捗度合いが大切になります。
進捗を経営トップやスタッフが意識するようにベクトルを合わせるならば、最低限ミーティングや終礼などコミュニケーションが必要になり、もちろん、ただ雑談で終わるわけにはいきませんから、「報告・連絡」があって、さまざまな問題に対する「相談」があり、そのような問題や対応に対する解決策が医院そのものの財産となれば、その業務が同じような対応のときにマニュアルとされ、経験したことのないスタッフがいても「引継ぎ」がされる環境を作ることが出来ます。

歯科医院にとって、今日の仕事と明日の仕事(未来の状態に到達すべきための仕事)を分別し行うことが最も有効であり、経営トップの求めるスタッフ教育にもなるのです。

4.それでもスタッフは暴走するときもある

このようなロジックな組織づくりと環境の構築に励もうとしても、環境が変わることを非常に嫌うスタッフも多く見受けられます。
「あたしはね、口には出さないけど、楽に、マイペースに、今のままが一番いいんだ」
そんなスタッフを抱えていませんか?

このような状況を抱えているのならば、今すぐ優秀な外部のスタッフ教育に長けた人材をコストを支払ってでも迎えるべきです。

患者の減少よりも、患者が来なくなる要因をそれらのスタッフが内包している恐れがあるからです。

いくら、経営トップが医院を変えようと努力しても、扱いにくい、どうしようもないスタッフが居座っていたら自分でコストを支払いながら医院をつぶそうとしているようなものです。

そういうケース、非常に多いです。

結論から言えば、外部コンサルなどを入れ、

「○ヵ月後から、こういうことを目標に、こういう体制で医院を向上させていくつもりです。
ですので、○○さんにも、ぜひ協力して頑張ってほしいのでお願いします」

と、言っていただくのです。
これをもし、今のあなたが言ったならば、

「なに、いきなり張り切っちゃって!」

と、舌打ちされて反発される可能性が大です。
今、そのスタッフの顔を思い浮かべた方は問題を早めに解決しましょう。

外部にそれを依頼するというのは、きちんとした理由があります。
それは外部の人間には、スタッフは少なくとも他人として接するということで、その外部の人間が自分を評価する権限を持った場合に、少なくとも内部の人の
発言や指示より取り入れてくれる可能性が高いからです。

それでも駄目なら解雇しかありません。経営は遊びじゃありませんから。

ですが、外部コンサルが嫌われ約に徹する・・・ようなスポ魂チックな接し方ではなく、今までダレにダレまくった医院環境を軸がブレることなく徹底する外部コンサルに、医院や自分の悩みや気持ちを打ち明けられる存在にもなれるのです。

それをコンサルはしっかりとフィードバックし、理想とする歯科医院へとお手伝いするのです。

最後はなんだか、要はコンサルに頼め!みたいな内容に思われそうですが、やはり、治療に大変お忙しい先生に、経営しながらマネージメントや組織作りや
人材育成の何もかも覚えてください!頑張りましょう!というのは無理があります。

経営を学ばない・・・という訳にはいきませんが、結果重視でいくなら、効率を選んでコストをかけるというのもひとつの手段であり、自分ですべて頑張る・・・というのも、もちろん素晴らしいことでもあります。

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